FROM VIENNA TO TOKYO - Book - Page 25
ベアテ・シ ロ タ ・ ゴ ー ド ン 賞
この賞は、オーストリア出身のベアテ・シロタ・ゴー
ドン(1923-2012)を記念して発足したものです。
彼女は、第二次世界大戦後、女性に結婚、家庭、社会
における前例のない権利を認める内容の日本国憲法第
14 条と第 24 条を起草しました。シロタ・ゴードンは、
女性や新進アーティストの支援者として、現代日本の
フェミニズム運動のヒロインとして、日本国内外から
称賛され、その遺志は今日まで引き継がれています。
ベアテ・シロタ・ゴードン賞は、オーストリア文化フ
ォーラム東京の主催により、ジェンダー平等と女性の
権利の分野におけるオーストリア出身または在住のア
ーティストを称え、日本における新しい芸術・文化プ
ロジェクトの創作のための資金を援助します。この賞
は毎年 3 月 8 日の国際女性デーに授与され、21 世紀
における女性の役割とジェンダー平等を探求する若手
アーティストの活動を支援するものです。
ベアテ・シ ロ タ ・ ゴ ー ド ン に つ い て
1923 年ウィーン生まれ。有名なピアニストで東京音
楽学校の教授であったレオ・シロタとその妻アウグス
ティーネの娘として東京で子ども時代を過ごす。米カ
リフォルニアで大学を卒業後、1945 年に米軍の通訳
官として再来日。弱冠 22 歳で、ダグラス・マッカー
サー元帥に招かれ、第二次世界大戦後の日本国新憲法
起草の秘密任務に参加。
その後、ベアテ・シロタ・ゴードンはニューヨークの
ジャパン・ソサエティとアジア・ソサエティに参加し、
数十年にわたって多くのアジアの新進アーティスト、
それも女性アーティストたちのキャリアを支援した。
彼女が起草した日本国憲法の第 14 条と第 24 条は現
在も有効である。
結婚、離婚、財産、相続に関し女性に前例のない権利
を認めた憲法第 14 条と第 24 条の起草者として、ベ
アテ・シロタ・ゴードンの功績は刻まれている。これ
が女性の権利を求める運動の基礎となり、シロタ・ゴ
ードンをしてフェミニストのヒロインたらしめた。
オーストリ ア 文 化 フ ォ ー ラ ム 東 京 に つ い て
オーストリア文化フォーラム(ACF)東京は、オーストリア外務省の「国際文化政策構想」で定義された積極的
な国際文化政策に取り組むオーストリアの国際文化ネットワークに所属する機関。日本におけるオーストリアの
アーティスト a のプラットフォームとして、現代的、革新的、創造的なオーストリアのユニークなイメージを伝
える活動を支援している。